複数の世界初となる技術を発表!長寧区の複数企業が2025年世界人工知能会議にて先端技術を披露
01/08/2025
2025年7月26日、世界人工知能会議が上海の世博センターにて開幕しました。長寧区を拠点とする西井科技、氦豚科技、黒湖科技、中堅科技などが、それぞれの最先端技術を携えて本大会に出展しました。
西井科技、8年連続で出展――3つの主要な「ハードコア・テクノロジー」成果を発表
世界人工知能大会に8年連続で出展している「AI物流のランナー」として、西井科技は今年もAI産業応用館に登場しました。今回は三つの注目すべき“ハードコア・テクノロジー”の成果を発表しました。世界初公開となる「Q-Tractor P40 Plus」アップグレード版の新エネルギー無人牽引車、世界初公開の「Hymala」多式連携物流ハブ向け大規模AIモデルマトリクス、及び「Q-Truck」全自動無人運転大型トラックの最新の商用化進展が披露され、AIによって進化するスマート物流の最前線が全体像として示されました。
展示会場では、「Q-Tractor P40 Plus」アップグレード版の新エネルギー無人牽引車が来場者の大きな注目を集めました。本車両は200kmの超長距離航続と5分間での高速バッテリー交換という特長を備え、航空物流業界における高い貨物処理負荷や人手不足による課題の解決を目的としています。特筆すべきは、本ソリューションが無人牽引車両本体、車両群のインテリジェント管理システム、柔軟なエネルギー補給方式を高度に統合しており、再現性、スケーラビリティを有する空港向けグリーン、スマート物流ソリューションとして確立されている点です。すでに香港国際空港および成都双流国際空港において導入、運用が開始されております。
西井科技が世界初公開したもう一つの注目技術である「Hymala 多式連携物流ハブ向け大規模モデルマトリクス」も、高い評価を集めました。本モデル群は、ディスパッチャー、オペレーター、および指令系統の役割を統合した複合的な知能を有し、以下のような複数の先進AIモデルにより構成されています。・言語データ処理モデル・マルチモーダル全域状況認識モデル・時空間予測およびタスクスケジューリングモデル・エンドツーエンド型インテリジェントドライビングモデル。これらのモデルは相互連携し、知能体マトリクスネットワークを形成。物流ハブにおける大量・多様なデータを統合管理し、複数車両への動的タスク割当、作業衝突の事前予測、全体最適化されたリソース配分戦略の生成を可能にします。さらに、デジタルツイン技術と連携することで、実際の作業計画の最適化と現場オペレーションの高度化を実現しています。
更に西井科技は、「Q-Truck」全稼働時間対応型無人運転大型トラックの最新の商用化進展も発表しました。2020年以降、Q-Truckは運転席を持たない革新的な構造設計により、すでに複数の国・地域の港湾施設や工場等で実運用が進められており、物流業務における人力との混在作業から、完全自動化されたインテリジェント・プロセスへの転換を強力に推進しています。同車両は、1台あたり年間50トンのCO₂排出削減効果を実現しており、多式連携物流分野におけるスマート化とグリーントランスフォーメーションの模範例として国際的にも高く評価されています。
2021年の世界人工知能会議において、西井科技の「Q-Truck」は、無人運転の革新的なデザインにより、映画『流浪地球2』の制作チームの注目を集め、同作品に登場する唯一の無人運転トラックとして採用されました。SF的な構想が現実世界で実装される象徴的な事例となりました。今年はさらに、インテリジェント大型トラックの「双子星」シリーズであるQ-TruckおよびE-Truckの2車種が、続編となる『流浪地球3』の撮影現場に再び導入され、「サイエンスフィクション物流の先駆者」としての役割を継続しています。これにより、中国のAI技術と新エネルギー技術の高度な融合を、世界に向けて力強く発信しています。『流浪地球2』から『流浪地球3』にかけて、西井科技のインテリジェント大型トラックは引き続き「サイエンスフィクション物流の先駆者」として登場し、中国のAIおよび新エネルギー技術が結集したハードコア、テクノロジーの実力を世界に向けて発信し続けています。今後、西井科技はグローバルな多式連携物流の応用シナリオをさらに拡大し、物流サプライチェーンにおける「デジタル、インテリジェント化から、プロダクションスケジューリングの再構築」への進化を加速し、次世代型スマートロジスティクス産業のグローバル変革を力強く推進していく方針です。
氦豚科技、世界初の第6世代コーヒーロボットを世界人工知能会議にて発表
世界人工知能会議(WAIC)への出展を開始して以来、氦豚科技のブースは毎年多くの来場者でにぎわいを見せています。今年は、同社の新製品である世界初の第6世代「COFE+」コーヒーロボットが登場し、多くの来場者が撮影し、実際に操作を体験するなど、ひときわ高い関心を集めました。
展示会場では、第6世代「COFE+」コーヒーロボットがロボットアームを巧みに操作しながら、コーヒー豆を正確に掴んでグラインダーに投入する様子が披露されました。来場者の個別の好みに応じて、濃度・温度・氷の量などを高精度に調整し、パーソナライズされた一杯を提供します。カップの取り出しから、氷の投入、給水、豆の挽き、抽出、ミルクフォームの生成、さらに3Dプリントによる絵柄やラテアートの描画、ふたの装着、提供まで、すべての工程をわずか40秒から1分程度で完了しました。完成したコーヒーは、芳醇な香りとコクのある味わいが特徴で、試飲した来場者からは「本格的な味わいだ」「想像以上に美味しい」と高い評価を得ていました。
このコーヒーロボットは設置面積がわずか2.5平方メートル未満ながら、多彩なメニューに対応可能で、1杯あたりの平均提供時間はわずか約50秒で、1回の原料補充で300杯以上の連続抽出が可能です。また、搭載された高精度なスマート制御技術により、コーヒー豆本来の芳香成分を99.99%保持することができ、世界コーヒー大会の審査員やバリスタチャンピオンからも高い評価を受けています。更に、本機は完全自動の遠隔スマート管理機能を実装しており、スマートフォンを通じて店舗運営の複数の側面を一元管理することが可能の為、人的コストの大幅削減と運営効率の最適化が実現されます。また、消費者の嗜好を分析できるデータ分析機能を備えており、多言語対応のバーチャルスタッフ機能も実装しており、国内外問わず幅広い消費者に対して利便性の高いサービス提供を可能としています。
環境配慮の観点においても、第6世代「COFE+」は非常に優れた性能を発揮しています。本機にはリサイクル可能な素材が多用されており、ほぼゼロエミッション(無公害)を実現。その高い環境意識から、一部の消費者からは「グリーンジャイアント・コーヒー」という愛称でも呼ばれています。
同社の代表である韓非子(Han Feizi)氏によれば、「現在、COFE+は世界50以上の国と100以上の都市で展開されており、米国FDA、米国FCC、欧州連合CE認証、英連邦UK認証、国連UN関連認証といった世界的な品質認証をすべて取得している唯一のコーヒーロボットです。また、各国の決済システム、POS端末、通信システム、言語環境にも完全に対応した、まさに“万能チャンピオン”と呼ぶにふさわしいロボットでもあります。2025年には、100か国以上への輸出を見込んでいます。」と述べています。
黒湖科技、「小工单を携えて世界人工知能会議に出展
― 中小製造業におけるスマート化の新たなソリューションを提示 ―
華やかな無人運転車やユニークなコーヒーロボットが注目を集める今年の人工知能会議において、製造業向けデジタル化サービスを提供する黒湖科技も主力製品である「黒湖小工单」を出展し、業界内外から大きな注目を集めました。展示ブースでは、黒湖科技は「小ロット・短納期」の生産シナリオに焦点を当て、AIエージェント(人工知能代理)技術を活用した柔軟な製造ソリューションを紹介し、中小製造業に対し、スマート化への新たな転換アプローチを提供しています。
「小ロット・短納期」の生産シナリオは、現代の製造業において非常に重要な意味を持っています。市場のニーズがますます多様化・個別化する中で、中小規模の製造企業は、小ロットかつ迅速な納品を求められる注文が増加しています。従来の製造方式では、このような需要に対応する際に、生産計画の複雑化、資源配分の困難、そして生産効率の低下といった課題が生じやすく、結果として受注対応の遅延や履行効率の低下を招いてしまうことが少なくありません。
黒湖科技の「小工单」は、AIエージェント技術を活用することで、生産プロセスのインテリジェントな管理および最適化を実現しています。AIエージェントは注文情報を自動で受信・処理し、注文内容と工場の生産リソース状況に基づいて、最適な生産計画を迅速に作成します。更に、生産進捗をリアルタイムで監視し、状況に応じて資源配分を適時調整することで、注文の期日通りの納品を確実にします。このソリューションにより、中小規模工場の受注対応速度が向上するとともに、生産効率および製品品質の改善、コスト削減が可能となり、企業の市場競争力強化に大きく貢献しています。
報告によると、現在、黒湖科技のソリューションはすでに3万2,000を超える工場で実践的に導入され、顕著な成果を挙げています。これらの工場は、機械加工、電子製造、衣料繊維など、多様な製造業分野にわたっています。
「小工单」の導入により、これらの工場は従来の製造モデルから柔軟な製造モデルへと転換・高度化を実現。小ロットかつ個別化された注文ニーズに優れた対応力を示し、企業の市場シェア拡大および顧客満足度向上に寄与しています。
多様なシーンで活用可能!中堅科技、世界人工知能大会にて四足歩行ロボットを出展
世界人工知能大会において、中堅科技は新たに開発した四足歩行ロボットを展示しました。本ロボットは、高度な知能を備え、高い走破性と重負荷対応能力、さらには最大6時間の長時間稼働を特徴としています。最大歩行速度は毎秒3メートルであり、動的負荷は40キログラム以上、静的負荷は120キログラム以上に対応可能です。また、本体の背部には高解像度カメラ、赤外線カメラ、煙霧センサー、警報器など多彩なセンサー類を搭載可能であり、巡回点検、警備パトロール、緊急救助など多様なシーンでの活用が見込まれています。これにより、危険な環境下においても安定して人間の作業を代替することが可能です。
中堅科技は近年、戦略的なアップグレードを積極的に推進し、従来の園林機械分野からスマート製造へと進出しています。「国産代替」戦略を実践し、スマートロボット分野での応用革新に深く関与しています。同社の子会社である上海中堅智氪智能科技有限公司は、人型知能ロボットおよびその関節モジュールの研究開発、製造に特化しています。更に、中堅智氪中試センターの稼働開始により、ロボット製品の研究開発から実用化までのプロセスが加速され、中堅科技のスマートロボット領域における成長に「加速装置」が装着されました。今回の大会で展示された四足歩行ロボットは、同社が推進するスマート化、無人化転換の重要な成果であり、中堅科技が新たな生産力を育成し、成長の新たな優位性を構築する強い決意と確かな実力を示しています。
学而思の四大製品が「人工知能+教育」の巨大な潜在力を示す
近年、人工知能は教育分野の発展に大きな推進力をもたらしており、「人工知能+教育」は本大会でも大きな注目を集めています。テクノロジー教育企業の代表として、学而思は「成長エンパワーメント」をテーマに掲げ、「学習支援」からのアップグレードと転換を図り、学習機T4フラッグシップモデル、オンラインスクール向けプログラミング教材、リテラシーロボット、そして「九章愛学」アプリの四大製品を発表しました。
展示会場では、学而思が実機デモンストレーションやホログラフィックインタラクション、多プラットフォーム連携を通じて、自社が構築したAI教育エコシステムを体系的に紹介しました。学習機T4フラッグシップモデルは、先進技術と個別最適化された学習プランを活用し、学生の効率的な学習を支援します。オンラインスクール向けプログラミングコースは、学生のプログラミングへの興味と創造力を喚起します。リテラシーロボットは教育と楽しさを兼ね備え、総合的な能力の育成を促進します。また、「九章愛学」アプリは学生に豊富な学習資源を提供しています。学而思の執行総裁である位晨氏と学習機AI製品責任者の李通氏は、基調講演およびパネルディスカッションにて、革新的な理念と成果を共有し、教育業界の発展に向けた新たな視点を示しました。
三つの役割で大会に参加、科大訊飛がAI技術の自主革新力を披露
本世界人工知能大会において、科大訊飛は三つの立場で深く関与しました。
まず、「高度かつ高水準な多言語基盤大規模モデル国際学術シンポジウム」の主催を務め、さらに大会唯一の翻訳パートナーとしての役割を担いました。また、出展者としてAI技術の革新的成果を披露し、中国のAI技術における自主革新力を全方位で示しました。これにより、同社は大会の注目の的となりました。
「高度かつ高水準な多言語基盤大規模モデル国際学術シンポジウム」では、国内外のトップクラスの学者や関連企業を招き、多言語大規模モデルに関する重要な課題を深く議論し、産学研連携の推進を図りました。
また、科大訊飛は大会唯一の翻訳パートナーとして、先進的な多言語技術を活用し、大会に対して中国語と英語の同時通訳字幕表示および翻訳機レンタルサービスを提供し、円滑なグローバルコミュニケーションを支援しました。
展示会場では、科大訊飛が自社の「訊飛星火大模型」と多分野にわたる革新的成果を披露しました。「訊飛星火大模型」は、完全国産の計算基盤上でトレーニングされた大規模モデルであり、その中核となるX1深層推論モデルは、比較的少ないパラメータ数でありながら高い汎用タスク処理性能を実現しています。モデル全体の性能は国際的な最先端水準に匹敵しており、教育、医療、司法といった重点分野においても実用レベルのブレークスルーを達成しています。更に、科大訊飛は「星火ナレッジベース」「産業特化型星火モデル」といった業界向けソリューションに加え、「スマート医療アシスタント」や「AI健康イメージングシステム」などの生活関連製品も出展しました。様々な業界、業種のデジタルトランスフォーメーションを包括的に支援するものとして高く評価されています。
今後、科大訊飛は引き続きフルスタックで自主制御可能なAI技術をもとに各産業への価値提供を強化し、上海がグローバルなAIハブとしての地位を確立することを後押ししていく方針です。さらに、世界のAI技術革新と国際的な協力に対し、「中国の知恵」として積極的な貢献を目指しています。
「百融雲創AI能力マトリクス」──人工知能で多業種に高度なソリューションを提供する
先進的な人工知能技術サービス企業として、百融雲創は設立以来、AI技術の業界横断的な深層活用を追求し、金融機関や一般企業に対して包括的なデジタルソリューションを提供してきました。今回の大会では、百融雲創はAI音声インタラクション、デジタルヒューマンプラットフォーム、マーケティング品質管理などの中核技術分野に焦点を当て、金融・保険・人材サービスなど複数業界における革新的な活用事例を紹介しました。
VOICEX体験エリアでは、来場者が多様なシーンに対応したAIエージェントによるアウトバウンド音声業務を実際に体験でき、音声コミュニケーションにおけるAIの高い効率性と精度を実感できます。また、「百融デジタルヒューマンプラットフォーム」エリアでは、多彩なAIデジタルヒューマンソリューションを展示しています。来場者はインタラクティブな体験を通じて、カスタマーサービスやマーケティングの現場でデジタルヒューマンがどのように活躍しているかを直感的に理解できます。更に、マーケティング品質管理システム展示エリアでは、主に金融業務にフォーカスしたシステム操作体験を提供しています。AI技術が業務品質と効率を向上させる強力な手段であることを、実例を通じて来場者に訴求しました。
更に、百融雲創は融資・資産運用・保険分野におけるAIソリューションも紹介しました。
「三段階の貫通:マーケティング → リスク管理 → 融資後支援によるAI革命」という展示を通じて、同社の信貸(融資)AIソリューションが、業務全体のバリューチェーンにわたってどのように付加価値を提供するかを体系的に解説しました。また、百融の資産運用向けAIソリューションは、従来のサービスの枠を再定義し、よりパーソナライズされた顧客体験を実現。さらに、自動車保険マーケティングAIエージェントや健康保険のアクティブマーケティングエージェントなど、保険業界に特化したAIソリューションも多数展示され、業界ニーズに密着した形で、精度と効率を兼ね備えた保険サービスを提供しています。