「都市がウードックと出会う」テーマ展が開幕 長寧発の音声ドキュメンタリーも同時公開
29/10/2025
10月26日、「都市がウードックと出会う」をテーマとした展覧会が、上生・新所(延安西路1262号)にある孫科別荘で開幕しました。オープニングでは、長寧区文化観光局が制作した音声ドキュメンタリー「長寧を聴く・海派アーカイブス」第4シーズン第1話「上海で、ウードックと対話する」も同時に公開され、視覚に加えて聴覚でも楽しめる文化体験を提供しています。
上海という国際都市の重要な一角を担う長寧区は、現代的な都市景観とともに、深い歴史文化を受け継いでいます。建築家ラースロー・ウードックはこの地と深い縁を持ち、長寧に3つの自邸を建てたほか、有名な「コロンビア・サークル」の計画にも携わりました。彼の設計理念は長寧の都市景観に大きな影響を与え、貴重な文化遺産として今も息づいています。
展覧会は、「序曲・ひとつの出会い」「ソナタ・長寧のささやき」「変奏・理想の構築」「反響・都市の再生」「合唱・多声のアンコール」という五つの章で構成されています。
「序曲・はじまりの調べ」では、ウードックが半球を越えて上海に渡り、どのようにしてこの街に根を下ろし、学び、融合し、人間味と機能性を兼ね備えた設計哲学を築いていったのかをたどることができます。
「ソナタ・長寧のささやき」では、呂納西路、コロンビア路、大西路の3つの自邸跡に関する映像や資料を通して、住まいに対する彼の美学を再現。壮大な理想から日常の温もりへと移り変わる彼の思考の軌跡を感じ取ることができます。
「変奏・理想の構曲」展の会場では、「コロンビア洋房」の設計図45枚が初めて公開されております。これらの図面は、「創物工房」が5年の歳月をかけて制作したもので、ウーダックが十数種類に及ぶ異なる様式のガーデンハウスを用い、理想のコミュニティの原型をいかに描き出したかを示しております。
「反響・都市の再生」では、ウードック建築の現代的な再生に焦点を当てています。かつてのコロンビア・カントリークラブは蔦屋書店に、プールはファッションショーのステージへと姿を変え、歴史とモダンが交錯する空間となっています。
展覧会の締めくくりとなる「合唱・多声のアンコール」では、長三角地域のアーティストたちが絵画、写真、デザインなどの手法でウードックにオマージュを捧げ、時代を超えた共鳴を生み出しています。
オープニングでは、長寧区文化観光局制作の音声ドキュメンタリー「長寧を聴く・海派アーカイブス」第4シーズン第1話「上海で、ウードックと対話する」も正式に発表されました。視聴者は、喜馬拉雅アプリ、アーキメデスアプリ、「上海長寧文旅」公式WeChatや動画チャンネルなどを通じて、アーティストたちの語りを聴きながら、ウードックが上海で過ごした伝説的な日々を臨場感たっぷりに体験することができます。
さらに「ウードック建築」国際文化観光IPの構築と国際文化交流の促進を目的として、展覧会期間中には「ウードック XIN 遇見」ミニツアーコースの発表をはじめ、「最虹橋 XIN 遇見」ミニツアーや外国人観覧ツアー、ハローバイクとの連携キャンペーンなどが実施されます。また、上生・新所内の店舗と連動したチケット半券特典も展開し、来場者により多彩な文化体験を提供します。
今回の展覧会は11月23日まで開催される予定です。興味のある市民の皆さまは、上生・新所のミニプログラムを通じてオンラインで観覧予約が可能です。赤煉瓦と光の陰影が織りなす空間の中で、建築が語りかける静かな声に耳を傾けながら、自分だけの「理想の暮らし」の響きに出会うことができます。
開幕式には、上海市文化観光局党委員・副局長の向義海、長寧区副区長の顧潔燕が出席しました。本展は、上海市長寧区文化観光局(長寧区文物局)が主催し、上海市長寧区政府外事弁公室、新华路街道党工委・弁事処が協力、上海市長寧区文化観光管理事務センター(上海市長寧区文物管理事務センター)が運営を担当しています。