2月16日午後、長寧区2023年初の「寧聚慧」が武夷路305号の都市応接ホールで開催され、ここは長寧区の新たな科学技術革新のランドマーク――「上海シリコン路地」の心臓地帯でもある。 長寧から来た政府部門、科学技術革新企業、科学者、投資家は、「科学技術革新はどのように長寧の質の高い発展に助力するか」をめぐり、自分の考えと啓発を共有し交流した。

 「上海シリコン路地」は、城区の「策源地」を革新する 

武夷路、定西路、愚園路など長寧の特色ある梧桐街区を歩くと、洋館が林立し、活気が立ちこめ、街区の歴史的風韻が残らず現れている。都市リニューアルを経た後、豊富な商業業態はここにファッションの雰囲気を添えた。

この縦横に入り乱れた路地の背後には、定西路の新微科学技術・硅睿科学技術、愚園路の観池科学技術・邑炎科学技術、武夷路の黒湖科学技術・西井科学技術など、また少なからぬ「ハードコア」の科学技術革新企業が隠されている。これらの新しい科学技術企業はすでに勢いを増して出発を待ち、爆発的な発展の潜在力を現している。

それと同時に、シリコン族材料、シリコン基部品の研究を対象とする我が国最初の工学研究機関――中国科学院上海珪酸塩研究所と中国科学院上海マイクロシステムと情報技術研究所は、まるで2枚の「定海神針」のように、この肥沃な土地に深く根を下ろし、長寧が科学技術革城区を建設するために揺るぎない地位を築いた。

そこで、2022年末に、長寧区の「上海シリコン路地」科学技術革新街区が情勢によって生まれ出た。

「シリコン路地」という概念は、ニューヨークマンハッタンの旧城区で誕生したもので、既存空間のリニューアルを主とする科学技術革新産業の集積街区を指し、新興技術、革新人材、金融資本、クリエイティブ文化などの要素がここに高度に集積している。

「上海シリコン路地」全体は「田字格」の形をしており、東は江蘇路沿線、南は延安西路沿線、西は凱旋路沿線、北は長寧路―愚園路沿線に至り、中央は武夷路、定西路に沿って十字の支えとなり、ワンストップ式の新たな創業・革新街区に構築される。「科学技術の都市への回帰」を通じ、既存の建築空間を改造・活性化し、科学技術企業の入居を誘致し、旧市街の活力を呼び起こす。

上海社会科学院区県研究センターの陳建勲執行主任は、「都市中心の優れた地理的位置に、高いエネルギーの磁場効果を放出し、ハイエンドな人材をここに集めようとしている。一流の人材が集まってこそ、素晴らしい科学技術成果が生み出され、ハイテク企業が集まることができる」と述べた。

これもまた、華陽路街道党工委の仲静雲副書記の「人と都市、人と街区の相互成就を実現する」という観点と期せずして一致した。「我々は現在シリコン路地という試験田で、都市のリニューアル、要素の集積、産業の革新と人材の凝集による革新の道を模索しており、科学技術革新街区を通じて人材を導入し、人材が集積した後にまた街区に活力をもたらし、相互に成就していく」。

 協同・協力・開放し、科学技術革の新たな生態を営造する 

今年の旧正月に大ヒットした映画『流浪地球（流転の地球）2』の中で、1台の科学技術感あふれる自動運転トラックが注目を集め、西井科学技術も大衆の視野に入った。

西井科学技術は、人工知能による多産業の潜在能力を活性化させ、世界のスマートサービス業の開拓者となることに力を入れ、自動運転のビジネス応用、コンテナ物流の人工知能などの分野で市場をリードし、業務は既に世界100カ所以上に及んでいる。この控えめでしかも内包的な国家級の「専精特新（専門化・精密化・特徴化・新規性）」小巨人企業（高い成長性または大きい発展のポテンシャルを持つテクノロジーイノベーション中小企業）は、早くも2016年に、長寧の目立たない小さな通り——利西路102号にひっそりと入居しており、ここもまさに「上海シリコン路地」という田字格の中にある。

「上海シリコン路地」の中の「ベテラン先輩」として、西井科学技術の章嵘COO（最高執行責任者）は、「科学技術が盛んに発展している今、個体の革新だけでは極めて難しいが、上海シリコン路地はちょうど一つのキャリアとなり、生態全体の中の科学技術革新企業を連動させ、協同補完を形成してこそ、革新のために絶えず活力と生気を注入することができる」と考えている。

深く同感したのは、上海興容情報技術有限会社の盧国鳴CEOだ。「科学技術革新企業には高低があるが、多くのものが互いに関連している。皆が集まってこそ、より素晴らしい未来を創造することができる。これもシリコン路地が本当に考えなければならない問題だ」。

このため、上海シリコン路地を配置すると同時に、上海創邑実業有限会社の黄志偉副総経理も、区科学技術委員会、区科学技術協会、華陽路街道、新微科学技術グループと共同で、「上海シリコン路地」の新しいラベルを計画している。

「私たちの一番最初のラベルは『シリコン路地No1』の革新空間で、長寧区開放大学航空運輸学院定西路キャンパス沿いの市民学習センターを頼りに、科学技術の成果を集中的に展示するスマートハウス、低炭素ハウスを構築し、科学技術革新と文化革新を融合した開放的なプロセスを展示する；次に、マイクロシステム所の元の宿泊所で、若者の好きな「衆創空間」を構築し、マイクロシステム所内の科学研究者とその他の科学技術革新者を引き付け、観点のぶつけ合いやブレインストーミングを行い、大衆による革新の雰囲気を形成する。『新たな創業・革新学院』を共同で建設し、プラットフォームの構築、国際的なコンテストの開催など様々な方式を通じて新興の科学技術革新人材を育成し、科学技術革新街区の産業生態をグレードアップ・完備し、より多くの科学技術革新、文化革新企業を更に誘致・集まる」、と黄志偉副総経理が紹介した。

中国科学院上海マイクロシステム所成果転化処の金聖嶢さんから見ると、これらの新ラベルは、「上海シリコン路地」を上海科学技術革新の新たな名刺にするのを後押しし、「上海シリコン路地」のために開放的でゆとりのある文化的雰囲気を営造し、きっと科学者が大胆にやり、資本が大胆に投入し、企業が大胆に進め、政府が大胆に支援する革新的な生態を形成するだろう。

「我々はシリコン路地の中で成長し、相互にエンパワーメントすることを通じ、互恵・ウィンウィン、共同発展を実現し、城区の科学技術革新発展の好循環を形成することを望んでいる」、と章嵘COOが語った。

その背後にも政府部門の関心、配慮と思いやりがなくてはならない。長寧区科学技術委員会の林静副主任は、「長寧はシリコン路地を一つの切り口として、1ヵ所のよい経験を全地区に広め、キャリア全体の資源を活性化する；また、長寧区虹橋国際オープンハブの建設、都市のデジタル化モデル転換という2大戦略をめぐり、城区の立地優位性、戦略的優位性をしっかりと発揮し、科学技術革新企業により多くの発展の舞台を与える」と述べた。