近日、2025年米中青年メイカーコンテスト上海地区大会の表彰式が「上海シリコンアレー」で無事に閉幕した。イベントでは、「国際青少年メイカー連盟」が正式に発足し、世界中の青少年に向けて「共創、共有、共栄」を理念とした恒常的な協力プラットフォームを構築し、国際的視野と社会的責任感を備えたAI時代のイノベーション人材を育成することを目指す。

2025年米中青年メイカーコンテスト上海地区大会では、再び申し込みブームが訪れ、全国47の大学から164チーム、738名の若い学生が参加を申し込んだ。コンテストは「共に未来を創る」をテーマとし、参加者にレジリエントなコミュニティ、低炭素環境保護、人工知能応用、公衆衛生など11の最先端分野をめぐる革新的な実践を奨励している。6月21日のオフライン審査では、上海交通大学や同済大学など10校以上の大学から集まった約200人のメイカーが「AIと社会のデジタル・インテリジェント化転換」に焦点を当て、プロトタイプ設計と技術方案を通じて持続可能な発展への思考を披露した。例えば、メイントラックの最優秀賞プロジェクト「AIways—24時間AI心理援助ホットライン」は、人工知能技術を活用して24時間体制の心理サポートシステムを構築し、「方糖猫—ポケットの中のAI先生」は教育現場におけるAI応用を探求し、若者世代が社会問題に対する鋭い洞察力を持っていることを浮き彫りにしている。

激戦の末、メイントラックとサブトラック合わせて57のプロジェクトが受賞した。その中、「新しくフォルダを作成したばかり」「万物と対話する」など6チームがメイントラックの最優秀賞を獲得し、「多機能スプレー機の設計」など3チームがサブトラックの最優秀賞を受賞した。彼らは上海地区代表として北京での決勝戦に臨む。受賞プロジェクトは、AI心理支援、無形文化遺産のデジタル化、スマートリハビリテーション機器など多様な分野をカバーしている。例えば、「郷伴在路上（ふるさとパートナー・オンザロード）」は農村振興に焦点を当て、「星野唤息（ほしのかんき）」はクリーンエネルギー応用を探求し、「心擎（しんけい）」プロジェクトは医療機器のイノベーションに取り組むなど、若きメイカーたちが「技術をツールとして社会に貢献する」という使命を体現している。

中日青年メイカーコンテストは、常に「異文化協力のプラットフォームを構築し、国際的な人的交流を促進する」ことを目標としており、若きメイカーたちが中日両文化の視点を融合させ、クロスボーダーな協力メカニズムを通じて、イノベーション精神を核とし、社会問題を解決する創造的なソリューションを開発することを奨励している。技術のグローバル化の潮流において、イノベーションはもはや地域や文化の境界を超え、世界中の若者たちが共有する共通言語となっている。このような背景を踏まえ、授賞式において、同済大学、上海交通大学、華東師範大学、中国福利会少年宮、長江デルタ持続可能発展研究院など上海地区の複数の機関が共同で「国際青少年メイカー連盟」を発足した。この連盟は、世界中のメイカー資源を統合し、K16の全年齢層をカバーするイノベーション教育ネットワークを構築することを目的としている。産学連携による実践的な授業と国際的な競技大会を通じて、異文化間のイノベーション思考を具体化し、AI時代の人材育成を支援する。

連盟発起機関代表であり、英諾派智能科技のCEOである楊華は、「AI時代の学習新パラダイム」と題した基調講演を行い、AIが教育モデルを再構築していると指摘し、若者が技術ツールを活用して批判的思考と創造力を育むよう呼びかけた。円卓フォーラムでは、MITオープンソースコミュニティ、大学、中学校のメーカー代表が「AI教育の学際的融合」をテーマに深い議論を交わし、会場の観客に思想的刺激をもたらした。

上海微能の李浜董事長は歓迎の挨拶で、メーカーたちの「すぐに実行、大胆な発想、AIとの共創」という特質を称賛し、創新実践が社会のデジタル化転換を推進する役割を強調した。上海交通大学生創新センターの王麗偉主任は、このコンテストが米中両国の若者のイノベーション協力の重要なプラットフォームであり、若者が異文化の視点からグローバルな課題を解決することを奨励していると述べた。彼女は次のように指摘した：「イノベーションに国境はなく、共有と共創が社会を前進させる原動力です。」

大会の開催は、若者に技術を実践する舞台を提供するだけでなく、「国際青少年メイカー連盟」の発足を通じて、基礎教育から高等教育に至るイノベーション人材育成の循環を形成する。将来、連盟は長江デルタ地域に根ざし、異文化間のイノベーション資源の統合を推進し、持続可能な開発目標の世界的な達成を支援する。